バッサーノ・デル・グラッパ
バッサーノ・デル・グラッパ(伊: Bassano del Grappa)は、イタリア共和国ヴェネト州ヴィチェンツァ県にある、人口約42,000人の基礎自治体(コムーネ)。県内第二位の人口を有するコムーネである。
バッサーノ・デル・グラッパ Bassano del Grappa | |
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市内を流れるブレンタ川 | |
行政 | |
国 | イタリア |
州 | ヴェネト |
県/大都市 | ヴィチェンツァ |
CAP(郵便番号) | 36061 |
市外局番 | 0424 |
ISTATコード | 024012 |
識別コード | A703 |
分離集落 | #分離集落参照 |
隣接コムーネ | #隣接コムーネ参照 |
公式サイト | リンク |
人口 | |
人口 | 42,371 [1] 人 (2022-01-01) |
人口密度 | 905.6 人/km2 |
文化 | |
住民の呼称 | bassanesi |
守護聖人 | San Bassiano di Lodi |
祝祭日 | 1月19日 |
地理 | |
座標 | 北緯45度46分00秒 東経11度44分03秒 / 北緯45.76667度 東経11.73417度座標: 北緯45度46分00秒 東経11度44分03秒 / 北緯45.76667度 東経11.73417度 |
標高 | 129 (84 - 1276) [2] m |
面積 | 46.79 [3] km2 |
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ポータル イタリア |
特産品は蒸留酒のグラッパ、ホワイトアスパラガス。北イタリアの有名な陶器生産地のうちの一つでもある。
地理
編集位置・広がり
編集ヴィチェンツァ県北東部に位置するコムーネ。その名の通り、グラッパ山の麓に位置する。
隣接コムーネ
編集隣接するコムーネは以下の通り。
気候分類・地震分類
編集気候分類では、zona E, 2473 GGに分類される[4]。 また、イタリアの地震リスク階級 (it) では、zona 2 (sismicità media) に分類される[5]。
歴史
編集古代
編集紀元前2世紀頃の古代ローマ時代、バシアヌス(Bassianus, 資料によりBasiusとも)により開墾されたラティフンディウムが営まれていた[6]。1世紀から2世紀頃には、コロニア(植民市)の地位を得た町であったと考えられ、町の呼び名は裕福な開墾者に因んで名付けられていた[6]。
中世
編集確実な記録に残るものとしては、998年には大聖堂(イタリア語版)の前身である教会が存在していた事[7]が分かっており、また1150年には城についての記述がある[6]。1175年にヴィチェンツァに支配されるが、エッツェリーノ家の支配のもとでも13世紀まで一部の自治を認められていた[6]。1368年にミラノのヴィスコンティ家の支配下となる。1404年からはヴェネツィア共和国の支配を受け、毛織物や絹織物などの繊維産業、銅製品や陶磁器の生産が盛んとなった。
近世・現代
編集1796年、フランス革命戦争においてナポレオン率いるフランスとオーストリア帝国が戦ったバッサーノの戦いの舞台となった。フランス革命戦争が終結しカンポ・フォルミオ条約が結ばれた結果、ヴェネツィア共和国領であったバッサーノはオーストリア=ハンガリー帝国の支配地域となる。1866年、普墺戦争に介入したイタリア王国は第3次イタリア独立戦争によりヴェネト州を得て、バッサーノはイタリアの一都市となった。第一次世界大戦時、この街の北方にあるモンテ・グラッパで多数のイタリア軍人が犠牲になる戦いがあり、犠牲者を追悼するため街の名前を『バッサーノ・ヴェネト』から『バッサーノ・デル・グラッパ』に変更した[6]。現在、バッサーノ・デル・グラッパはヴィチェンツァ広域圏の一部である。
行政
編集分離集落
編集バッサーノ・デル・グラッパには、以下の分離集落(フラツィオーネ)がある。
- Rubbio
また以下のコントラーダ(Contrada)がある。
- Campese, Marchesane, San Michele, Sant'Eusebio, Valrovina
文化
編集食
編集蒸留酒のグラッパが特産でグラッパ博物館がある。春には、ホワイトアスパラガスが収穫されることでも有名。各レストランが、ホワイトアスパラガスを使った料理を披露する、「アスパラガス祭り」なるものがある。
観光
編集- ヴェッキオ橋(別名アルピーニ橋): ブレンタ川に架かる屋根付き木造橋で、街のシンボル。初代の橋は12世紀(または1209年)に架けられ、その後戦乱や洪水で8回も破壊[8]され、現在の橋は第二次世界大戦後に架け替えられたものである[7]。この最期の再建が、アンドレア・パッラーディオの設計に最も近いものだと言われている[8]。
- パラッツォ・ストゥルム(イタリア語版) : ブレンタ川沿いにある18世紀の建物で、グラッパ焼を展示する陶磁器博物館[7]。
- 大聖堂(イタリア語版) : エッツェリーニ城と共に、街の中で最も高い丘の上にある。998年には既にここに教会があったとの文献が見つかっている[7]。
- 市の塔(Torre Civica) : ガリバルディ広場に面した高さ40mの塔。1312年に建てられたと考えられており、市庁舎に隣接している[7]。
- 14世紀に造られた[7]城壁(旧市街を囲む囲壁)と城門:Porta delle Grazie(街の北東の城門)、Porta Dieda(街の南の城門)
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ヴェッキオ橋
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エッツェリーニ城
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ガリバルディ広場と市の塔
スポーツ
編集- 中野浩一が、1985年に世界自転車選手権・プロスプリントで9連覇を達成した地である。
- 競技用自転車メーカー、ウィリエールが1906年に創業した地である。現在は他の場所にファクトリーを構える。
- サッカーのクラブチーム、バッサーノ・ヴィルトゥス55STが本拠を置く。
姉妹都市
編集人物
編集著名な出身者
編集アクセス
編集- 鉄道 : バッサーノ・デル・グラッパ駅
- ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅行き 1時間に1便程度(所要時間 約1時間10分)
- パドヴァ行き 1時間〜2時間に1便程度(所要時間 約1時間)
- トレント行き 2時間に1便程度(所要時間 約2時間)
- バス : イタリア鉄道バス(FS BUSItalia)
パドヴァ方面行きの列車は、一部バスによる便に振り替わる場合もある。このバスはバッサーノ・デル・グラッパ鉄道駅前を発着する。
外部リンク
編集参考文献
編集- ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Resident population on 1st January : Lombardia” (英語). 2022年4月18日閲覧。左側メニューのPopulation and Households > Population > Resident population on 1st January > Regions and municipalities より州を選択
- ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Popolazione residente - Vicenza (dettaglio loc. abitate) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2020年1月5日閲覧。
- ^ 国立統計研究所(ISTAT). “Tavola: Superficie territoriale (Kmq) - Vicenza (dettaglio comunale) - Censimento 2001.” (イタリア語). 2020年1月5日閲覧。
- ^ “Tabella dei gradi/giorno dei Comuni italiani raggruppati per Regione e Provincia”. 新技術エネルギー環境局(ENEA) (2011年3月1日). 2017年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月20日閲覧。
- ^ “classificazione sismica aggiornata al 31-marzo-2022-provincia” (xls). https://rischi.protezionecivile.gov.it/it/sismico/attivita/classificazione-sismica. イタリア市民保護局. 2022年4月30日閲覧。
- ^ a b c d e ItaliaOutdoors, Bassano del Grappa, Vicenza Province http://www.italiaoutdoors.com/index.php/rivers-in-italy/118-regions-of-italy/italy-veneto-region/vicenza-province-veneto-italy/vicenza-province-travel-reports/126-bassano-del-grappa-vicenza-italy
- ^ a b c d e f Province of Vicenza IAT Bassano del Grappa, Tourist Information Office http://www.vicenzae.org/upload/files/pagine/Benven__Bassano_ING.pdf
- ^ a b 旅名人ブックス イタリアの田舎町 2008/06/02版 p.160