井上順孝
井上 順孝(いのうえ のぶたか、1948年[1] - )は、日本の歴史学者・宗教学者。国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター長。宗教文化教育センター長。國學院大學名誉教授。専門は宗教社会学[1]。学位は、宗教学博士(國學院大學)。新宗教や教派神道の研究に従事し、日本宗教学会の会長を務めた。
経歴
編集鹿児島県出身[1]。祖父は日本画家の棚田暁山[2]。鹿児島県立川内高等学校を経て[3]、東京大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。1974年、東京大学文学部助手となる。1982年、國學院大學日本文化研究所講師に就任。その傍ら、近代の宗教運動の比較研究などに携わった[1]。1986年に助教授、1992年に教授へ昇任[1]。同年、「教派神道の形成」で國學院大學より宗教学博士の学位を取得[4]。2002年、國學院大學神道文化学部教授。2006年、國學院大學日本文化研究所所長[1]。宗教情報リサーチセンター長。2018年、國學院大學客員教授・名誉教授。2019年、アメリカ芸術科学アカデミー会員[5]。
受賞歴
編集著書
編集単著
編集- 『海を渡った日本宗教 移民社会の内と外』(弘文堂、1985年)
- 『教派神道の形成』(弘文堂、1991年)
- 『新宗教の解読』(筑摩書房〈ちくまライブラリー〉、1992年。ちくま学芸文庫、1996年)
- 『若者と現代宗教―失われた座標軸』(ちくま新書、1999年)
- 『図解雑学 宗教』(ナツメ社、2001年・2011年)
- 『宗教の歴史地図―現代世界を読み解く新たな視点』(青春出版社、2001年)
- 『宗教社会学のすすめ』(丸善ライブラリー、2002年)
- 『神道入門―日本人にとって神とは何か』(平凡社新書、2006年)
- 『宗教社会学がよ~くわかる本 現代を知るためのビジュアル入門書 ポケット図解』(秀和システム、2007年)
- 『人はなぜ「新宗教」に魅かれるのか?』 (三笠書房、2009年)
- 『本当にわかる宗教学 フシギなくらい見えてくる!』(日本実業出版社、2011年)
- 『神道の近代 変貌し拡がりゆく神々』(春秋社、2021年)
共著
編集- 『日本型政教関係の誕生』(第一書房、1987年)、阪本是丸と共著
- 『新宗教研究調査ハンドブック』(雄山閣、1981年)、孝本貢らと共著
- 『情報時代のオウム真理教』 責任編集:宗教情報リサーチセンター編 (春秋社 2011年)
編著
編集- 『新宗教事典〈本文篇〉』(弘文堂、1990年)孝本貢らとの共編著
- 『ファンダメンタリズムとは何か―世俗主義への挑戦』(新曜社、1994年)、大塚和夫との共編
- 『神道事典』(弘文堂、1994年)共編著
- 『現代日本の宗教社会学』(世界思想社、1994年)
- 『オウム真理教とは何か―現代社会に問いかけるもの』(朝日新聞社、1995年)、武田道生・北畠清泰との共編
- 『新宗教教団・人物事典』(弘文堂、1996年)孝本貢らとの共編著
- 『宗教学を学ぶ』(有斐閣、1996年)、月本昭男・星野英紀らとの共編著
- 『グローバル化と民族文化』(新書館、1997年)
- 『世界の宗教101物語』(新書館、1997年)
- 『教育のなかの宗教』(新書館、1998年)
- 『神道―日本生まれの宗教システム』(新曜社、1998年)
- 『IT時代の宗教を考える』(法藏館、2003年)
- 『現代宗教事典』(弘文堂、2005年)
- 『図解雑学 神道』(ナツメ社、2006年)
- 『近代日本の宗教家101』(新書館、2007年)。編著で執筆者に鈴木範久、對馬路人、村田充八など18名
- 『映画で学ぶ現代宗教』 弘文堂 2009年
- 解説『45分でわかる!神道――日本人の原点を知る』(マガジンハウス、2011年)
訳書
編集- R・ロバートソン 『宗教の社会学』(吉原和男らと共訳、川島書店、1983年)
- ポール・ラビノー 『異文化の理解』(岩波書店、1980年)
- ナンシー・K・ストーカー 『出口王仁三郎 帝国の時代のカリスマ』(監訳、原書房、2009年)
- クリストファー・パートリッジ『現代世界宗教事典 新宗教、セクト、代替スピリチュアリティ』(監訳、悠書館、2009年)
論文一覧
編集脚注
編集- ^ a b c d e f 『図解雑学 神道』 232頁。
- ^ 『神道の近代 変貌し拡がりゆく神々』春秋社、2021年、あとがき
- ^ 鹿児島県立川内高等学校ブログ2019年05月09日 2020年1月2日閲覧
- ^ “教派神道の形成”. CiNii Dissertations. 2021年3月17日閲覧。
- ^ 國學院大學研究開発推進機構日本文化研究所の2019年4月19日のツイート
- ^ 令和五年度文化庁長官表彰名簿|