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「守備固め」の版間の差分

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'''守備固め'''(しゅびがため)とは、[[野球]]や[[サッカー]]など攻守のある競技で、守備力を上げるために守備に難のある選手から、守備が上手い選手に変える作戦のことを指す。
'''守備固め'''(しゅびがため)とは、[[野球]]や[[サッカー]]など攻守のある競技で、守備力を上げるために守備に難のある選手から、守備が上手い選手に変える作戦のことを指す。
ここでは野球の守備固めについて記述する。<!--サッカーも相当書けると思いますが-->
ここでは野球の守備固めについて記述する。


==概要==
==概要==
守備固めは、主にリードしている側のチームが終盤に行う。
守備固めは、主にリードしている側のチームが終盤に行う。主に以下のパターンがある
守備固めは主に、以下パターンとなる。
#守備に難のある選手を守備固めの選手に交代する。
#[[代打]]・[[代走]]に出た選手をそのまま守備固めとして守備につかせる。
# 守備に難のある選手を交代する。
# [[代打]]・[[代走]]に出た選手をまま守備につかせ
#代打代走に出た選手を自軍の守備守備固めの選手に交代す
# 代打・代走に出た選手を交代する。


守備固めとして出場する選手は、守備力以外の能力がそれほど高くないことが多い(守備力以外も高い選手は先発で使われている可能性が高い)。そのため、守備固め選手は、打席が回ってくるのが遅い打順に入れられることが多い。守備固めを行って逃げ切りを図ったものの、同点とされて延長戦に入ってしまうような場合は、守備固めによる攻撃力ダウンが裏目に出ケースと言える時もある。
守備固めとして出場する選手は、守備力以外の能力がそれほど高くないことが多い守備力以外も高い選手は先発で使われている可能性が高い。そのため、守備固め選手は、打席が回ってくるのが遅い打順に入れられることが多い。守備固めを行って逃げ切りを図ったものの、同点とされて延長戦に入ってしまうような場合は、守備固めによる攻撃力ダウンが裏目に出ケースとる。


なおワンサイドゲームの場面で主力選手を守備固めの選手に変えることがあるが、守備固めよりもむしろ主力選手の休養や、控え選手に試合経験を積ませることが目的であることが多い。
なおワンサイドゲームの場面で主力選手を守備固めの選手に変えることがあるが、守備固めよりもむしろ主力選手の休養や、控え選手に試合経験を積ませることが目的であることが多い。


また、特殊なシフトを敷くための守備固めもある。[[広島東洋カープ]]の[[マーティ・レオ・ブラウン|マーティ・ブラウン]]監督(当時)は、過去に[[5人内野シフト]]敷く際、[[外野手]]の1人を[[内野手]]経験者に交代し、内野で守備させた
===そのまま守備を交代するパターン===
プロ野球での例は、[[2005年]]の[[広島東洋カープ|広島]]の[[二塁手]]だった[[エスターリン・フランコ]]が、中盤(6回前後)になってから[[福井敬治]]に変わった事がある。おなじく広島の[[外野手]][[前田智徳]]も、近年試合終盤になってから[[森笠繁]]や[[広瀬純]]などと交代することが多い。


[[代打]]と異なり、連続試合出場を継続させるための手段として用いられることは少ないが、[[読売ジャイアンツ]]の[[松井秀喜]]は1999年に脇腹を痛めて打撃ができなくなった際、7月から8月にかけての計9試合に終盤の1イニングのみ守備固めとして出場し、連続試合出場を継続させている。
[[2006年]]中盤の[[読売ジャイアンツ|巨人]]は、[[三塁手]]の[[ジョージ・アリアス]]・[[ジョー・ディロン]]に変わって中盤に[[古城茂幸]]が入る事も多くなった。


==守備固めとして著名な選手==
[[2007年]]の[[阪神タイガース|阪神]]では、守備に難のある三塁手の[[今岡誠]]に代えて、[[藤本敦士]]を二塁に投入し、それまで二塁を守っていた[[関本健太郎]](2006年度は三塁手)を三塁に回す、玉突きな守備固めが多かった(今岡の離脱中は[[林威助]]が[[一塁手]]で本来一塁手の[[アンディ・シーツ|シーツ]]が三塁に回っていたが、林のところに藤本を投入し、三塁に関本、一塁にシーツを回していた)。
{{notice|この節を編集される方は、まず[[プロジェクト‐ノート:野球#確認事項]]をご覧ください}}
複数のポジションをこなせる選手は、守備固めとして出場することも多い。打球の飛びやすい方向などを考えて、守備に難のある選手と守備位置のみ交代する場合もある。
*[[本西厚博]] - 好守の外野手で三塁手としても出場。[[ゴールデングラブ賞]]1回。
*[[上田浩明]] - [[埼玉西武ライオンズ|西武ライオンズ]]一筋に18年プレー。内野の全ポジションを守り外野の経験もある。通算796試合出場で340打席。
*[[田中秀太|秀太]] - 現役時代のほとんどを一塁手を除く内野全般の守備固めとしてプレー。ムードメーカー的な存在でもあった。
*[[寺内崇幸]] - [[読売ジャイアンツ]]一筋で、主に内野全般の守備固めとしてプレー。2013年には[[オールスターゲーム (日本プロ野球)|オールスターゲーム]]に、[[エクトル・ルナ]]の辞退に伴う追加選出で出場を果たしている<ref>{{Cite web|和書|publisher=日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20130717-1158848.html|title=【巨人】寺内が球宴出場、原監督が太鼓判|accessdate=2017-02-14}}</ref>。
*[[飯山裕志]] - 内野全般のユーティリティープレイヤー。ほぼ専ら守備固めとしての起用で、[[北海道日本ハムファイターズ]]一筋で2017年に引退するまで20年間にわたりプレー。
*[[英智]] - 現役生活の多くのシーズンを代走・守備固めの[[スーパーサブ]]として過ごした。強肩でならし、引退まで衰えることはなかった<ref>[https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/10/06/kiji/K20121006004267060.html 英智惜別レーザー!ホームベースから右翼ポール直撃!]スポーツニッポン2012年10月6日閲覧</ref>。


==関連項目==
また、試合状況によって守備を変えることがある。
*[[コンバート (野球)]]
[[千葉ロッテマリーンズ|ロッテ]]の[[ボビー・バレンタイン|バレンタイン]]監督は、ピンチに相手の右打者が来た場合、左翼手を[[強肩]]の[[南竜介]]に変える事がある。
*[[ユーティリティープレイヤー]]

広島の[[マーティ・レオ・ブラウン|マーティ・ブラウン]]監督も、過去に二度「'''内野手5人の奇策'''」しており、[[中堅手]]を[[内野手]]経験者である福井や[[井生崇光|井生]]とし、内野で守備させた

===代打・代走の選手でそのまま守備に就くパターン===
[[2006年]]の[[西武ライオンズ|西武]]では、[[アレックス・カブレラ]]が故障で代打出場していた際、安打・四球などで塁に出た時に代走が送られ、そのまま守備に入ることが多かった。

*例:[[右翼手]]・[[福地寿樹]]⇒代打・カブレラ⇒代走・[[佐藤友亮]]⇒そのまま右翼守備に就くなど...。

===代打・代走の選手に変わって守備に就くパターン===
[[ソフトバンクホークス|ソフトバンク]]では、野手の代打に[[大道典嘉]]が出され、その後他の守備固めの選手と交代するケースが見られる。(2006年シーズンまで)
*例:[[二塁手]]・[[本間満]]⇒代打・大道⇒二塁手・[[森本学]]

:この事は[[捕手]]でも行われる事がある。


==守備固めで有名な選手==
{{notice|この節を編集される方は、まず[[Wikipedia‐ノート:ウィキプロジェクト 野球#主な○○、○○として有名な選手について]]をご覧ください}}
複数のポジションをこなせる選手は、守備固めとして出場することも多い。打球の飛びやすい方向などを考えて、守備に難のある選手と守備位置のみ交代する場合もある。
*[[本西厚博]]・[[上田浩明]]・・・どこでも守れる[[ユーティリティープレイヤー]]。外野守備に定評。上田は内外野、どこでも守れるユーティリティープレイヤーとして18年間ライオンズでプレー。
*[[川相昌弘]]・[[鳥越裕介]]・・・内野全般のユーティリティープレイヤー。川相は中日時代に、鳥越はソフトバンク時代に内野の全ポジションに就いた。


== 脚注 ==
==現役の選手の代表的な守備固め==
{{reflist}}
<!--
===[[捕手]]===
*[[中嶋聡]]([[北海道日本ハムファイターズ|日本ハム]])
===[[内野手]]===
*[[渡邉博幸]]([[中日ドラゴンズ|中日]])
*[[野中信吾]]([[横浜ベイスターズ|横浜]])
*[[渡辺正人]]([[千葉ロッテマリーンズ|ロッテ]])
*[[秀太]]([[阪神タイガース|阪神]])
*[[飯山裕志]](日本ハム)
*[[古城茂幸]]([[読売ジャイアンツ|巨人]])


{{野球}}
===[[外野手]]===
*[[佐藤友亮]]([[西武ライオンズ|西武]])
*[[大塚明]](千葉ロッテ)
*[[中村豊]](阪神)-->
*[[英智]](2004年に1年間の大半を代走・守備固めで起用されながら、[[ゴールデングラブ賞]]を受賞)
<!--*[[藤井淳志]](中日)--->


[[Category:野球用語|しゆひかため]]
{{DEFAULTSORT:しゆひかため}}
[[Category:フィールディング]]

2023年11月18日 (土) 17:22時点における最新版

守備固め(しゅびがため)とは、野球サッカーなど攻守のある競技で、守備力を上げるために守備に難のある選手から、守備が上手い選手に変える作戦のことを指す。 ここでは野球の守備固めについて記述する。

概要

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守備固めは、主にリードしている側のチームが終盤に行う。主に以下のパターンがある。

  1. 守備に難のある選手を守備固めの選手に交代する。
  2. 代打代走に出た選手をそのまま守備固めとして守備につかせる。
  3. 代打・代走に出た選手を自軍の守備時に守備固めの選手に交代する。

守備固めとして出場する選手は、守備力以外の能力がそれほど高くないことが多い(守備力以外も高い選手は先発で使われている可能性が高い)。そのため、守備固め選手は、打席が回ってくるのが遅い打順に入れられることが多い。守備固めを行って逃げ切りを図ったものの、同点とされて延長戦に入ってしまうような場合は、守備固めによる攻撃力ダウンが裏目に出るケースとなる。

なお、ワンサイドゲームの場面で主力選手を守備固めの選手に変えることがあるが、守備固めよりもむしろ主力選手の休養や、控え選手に試合経験を積ませることが目的であることが多い。

また、特殊なシフトを敷くための守備固めもある。広島東洋カープマーティ・ブラウン監督(当時)は、過去に5人内野シフトを敷く際、外野手の1人を内野手経験者に交代し、内野で守備させた。

代打と異なり、連続試合出場を継続させるための手段として用いられることは少ないが、読売ジャイアンツ松井秀喜は1999年に脇腹を痛めて打撃ができなくなった際、7月から8月にかけての計9試合に終盤の1イニングのみ守備固めとして出場し、連続試合出場を継続させている。

守備固めとして著名な選手

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複数のポジションをこなせる選手は、守備固めとして出場することも多い。打球の飛びやすい方向などを考えて、守備に難のある選手と守備位置のみ交代する場合もある。

関連項目

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脚注

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  1. ^ 【巨人】寺内が球宴出場、原監督が太鼓判”. 日刊スポーツ. 2017年2月14日閲覧。
  2. ^ 英智惜別レーザー!ホームベースから右翼ポール直撃!スポーツニッポン2012年10月6日閲覧