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硫酸クロム(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
硫酸クロム(III)
識別情報
CAS登録番号 10101-53-8 チェック, (無水和物)
13520-66-6 (十二水和物)
10031-37-5 (十五水和物)
ChemSpider 19951509 チェック
UNII Y0C99N5TMZ チェック
特性
化学式 H24Cr2S3O24
モル質量 392.16 g/mol
716.45 g/mol (十二水和物)
外観 赤褐色結晶 (無水和物)、紫色結晶 (水和物)
密度 3.10 g/cm3 (無水和物)
1.86 g/cm3 (十五水和物)
1.709 g/cm3 (十八水和物)
融点

90°C

沸点

強熱で分解

への溶解度 不溶(無水和物)
可溶(水和物)
危険性
NFPA 704
0
1
0
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

硫酸クロム(III)(chromium(III)sulfate)は、組成式がCr2(SO4)3無機化合物である。紫色の固体で、[Cr(H2O)6]3+イオンの水和硫酸塩で構成される。硫酸クロム(III)は皮革なめしに広く使われている。

性質

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十八水和物を加熱すると一部が脱水し、緑色の十五水和物になり、最終的には無水和物となる。

合成

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古典的にはクロム塩と二酸化硫黄との反応で合成するが、他の方法も存在する[1]。含水条件で酸化クロム(III)硫酸とを反応させると生成する。

安全性

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刺激性があるため取り扱うときは保護具が必要。

脚注

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  1. ^ Gerd Anger, Jost Halstenberg, Klaus Hochgeschwender, Christoph Scherhag, Ulrich Korallus, Herbert Knopf, Peter Schmidt, Manfred Ohlinger, "Chromium Compounds" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Wiley-VCH, Weinheim, 2005.