2022年10月イギリス保守党党首選挙
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2022年10月イギリス保守党党首選挙(2022ねん10がつイギリスほしゅとうとうしゅせんきょ、英:October 2022 Conservative Party leadership election)は、リズ・トラスの後継として保守党党首兼イギリス首相を選出する選挙。最終的な立候補者がリシ・スナク元財務大臣のみとなったため、スナクが無投票で当選した。
今回の選挙の結果、イギリス史上初の非白人(アジア系)、かつ過去200年あまりで最年少の首相が誕生した[1][2]。
選挙の詳細
[編集]トラス首相は10月20日の辞任声明において、選挙を「来週中に」完了させると述べた[3]。党の1922年委員会委員長のグラハム・ブレイディは迅速なプロセスを設定した[4]。指名は2022年10月24日の現地時間午後2時に締め切られ、候補者は指名期限までに少なくとも100人の庶民院議員から指名を受ける必要がある。選挙時の保守党庶民院議員は357人であることから、基準を満たす候補者は多くとも3人となる[5]。3人の候補者が指名基準を満たした場合、保守党庶民院議員による投票が行われ、1人が除外される[6]。2人の候補者の間で保守党庶民院議員による示唆的投票(indicative vote)が行われる。この投票は有権者である保守党員たちに議員たちの意向を示すために行われるものであり拘束力はない。最後に、保守党員によるオンライン投票が行われ、2人のうち多数の票を獲得した候補者が党首に選出される。指名条件を満たした候補者が1人だけだった場合には、その者が自動的に党首となる[4][7]。
同年7月から9月にかけて行われた前回の党首選挙よりもタイムテーブルははるかに短く、指名のハードルも高い。これらの変更と、最終候補者が2人の場合の庶民院議員による示唆的投票の追加は、最終候補者を迅速に絞り込み、党員投票をできる限り回避するために導入されたとみられている[8]。
リシ・スナク元財務大臣、ペニー・モーダント庶民院院内総務、ボリス・ジョンソン前党首(前首相)が最後まで立候補を模索したが、立候補受付日の10月24日までにスナクが立候補を正式に表明した一方[9]、モーダントとジョンソンは立候補しないことを表明したため、投票を待たずしてスナクの当選が確定し、イギリス史上初のアジア系首相が誕生することとなった[10]。
候補者
[編集]立候補表明した者
[編集]以下の保守党議員が党首選への立候補を正式に表明した。
立候補に関心があると報じられた者
[編集]以下の保守党議員は党首選への立候補に関心を示していると報じられた。
辞退者
[編集]以下の保守党議員は、立候補が取り沙汰されたものの辞退を表明した。
- マイケル・ゴーヴ(元住宅・コミュニティ・地方自治大臣)[12]
- ジェレミー・ハント(財務大臣)[13]
- トム・タジェンダット(安全保障担当大臣)[14]
- ケミ・バデノック(国際貿易大臣)[15]
- ボリス・ジョンソン(元首相兼保守党党首)[16]
- ペニー・モーダント(庶民院院内総務・枢密院議長)[10]
出典
[編集]- ^ “英首相にスナク氏、無投票選出 アジア系初・最年少42歳”. 日経新聞. (2022年10月25日)
- ^ “英新首相にスナク氏 “初のアジア系”42歳の素顔…名門大卒&金融大手出身 妻は富豪”. テレビ朝日. (2022年10月25日)
- ^ “Liz Truss resigns as PM and triggers fresh leadership election” (英語). The Guardian (2022年10月20日). 2022年10月20日閲覧。
- ^ a b Coleman, Liam (2022年10月20日). “Sir Graham Brady announces rules around Tory leadership contest” (英語). Metro. 2022年10月20日閲覧。
- ^ “Candidates to replace Liz Truss as Tory leader will need at least 100 MP nominations” (英語). Sky News. 2022年10月21日閲覧。
- ^ “How will the next UK prime minister be chosen?” (英語). BBC News. 2022年10月21日閲覧。
- ^ Brown, Faye (2022年10月20日). “Candidates to replace Liz Truss as Tory leader will need at least 100 nominations” (英語). Sky News. 2022年10月20日閲覧。
- ^ “Tory leadership: Hopefuls face high bar to enter contest to be PM” (英語). BBC News. (2022年10月20日) 2022年10月21日閲覧。
- ^ a b “Rishi Sunak: I am standing to be British prime minister”. ロイター. (2022年10月23日) 2022年10月23日閲覧。
- ^ a b “英次期首相にスナク氏就任へ 英報道、モーダント氏撤退”. 日本経済新聞. (2022年10月24日) 2022年10月24日閲覧。
- ^ “Liz Truss resigns as UK prime minister with new Tory leader to be in place by 28 October as calls for general election grow – live” (英語). the Guardian (2022年10月20日). 2022年10月20日閲覧。
- ^ “Michael Gove ruled out for Tory leadership”. The Guardian. 20 October 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。20 October 2022閲覧。
- ^ “Finance minister Hunt will not stand in UK leadership contest - local media” (英語). Reuters. (2022年10月20日). オリジナルの2022年10月20日時点におけるアーカイブ。 2022年10月20日閲覧。
- ^ “Tom Tugendhat will not be running for the Conservative party leadership, Guido Fawkes reports”. The Guardian. 20 October 2022閲覧。
- ^ “スーナク氏が英首相目指すと表明、英与党議員の支持数で優勢 ジョンソン前首相は不出馬表明”. BBC News. BBC. (2022年10月23日) 2022年10月23日閲覧。
- ^ “英保守党党首選、ジョンソン氏が出馬断念 スナク氏の勝利有力”. ロイター. (2022年10月24日) 2022年10月24日閲覧。