?の導入

時にはpanicの可能性を無視して、unwrapのシンプルさを活用したいこともあるでしょう。今までのunwrapは、値を_取り出す_ためだけであろうとも、ネストを深く書くことを要求しました。そして、これがまさに?の目的です。

Errを見つけるにあたり、2つのとるべき行動があります。

  1. 可能な限り避けたいと決めたpanic!
  2. Errは処理できないことを意味するためreturn

?は_ほぼ_1まさしく、Errに対してpanicするよりreturnするという点でunwrapと同等です。コンビネータを使った以前の例をどれだけ簡潔に書けるか見てみましょう。

try!マクロ

?ができる前、同様の動作をtry!マクロによって行うことができました。現在は?演算子が推奨されていますが、古いコードではtry!に出会うこともあります。try!を使って前の例と同じmultiply関数を実装すると、以下のようになるでしょう。

// Cargoを使いながらこの例をエラーなくコンパイル、及び実行する場合、 // `Cargo.toml`ファイル内、`[package]`セクションの`edition`の値を"2015"に変更してください。 use std::num::ParseIntError; fn multiply(first_number_str: &str, second_number_str: &str) -> Result<i32, ParseIntError> { let first_number = try!(first_number_str.parse::<i32>()); let second_number = try!(second_number_str.parse::<i32>()); Ok(first_number * second_number) } fn print(result: Result<i32, ParseIntError>) { match result { Ok(n) => println!("n is {}", n), Err(e) => println!("Error: {}", e), } } fn main() { print(multiply("10", "2")); print(multiply("t", "2")); }
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詳細はre-enter ?を参照。