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ショットガン・メッセンジャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ショットガン・メッセンジャー英語:Shotgun messenger)は、19世紀後半から20世紀初めにかけてのアメリカ西部における、民間の「エクスプレス・メッセンジャー(特急配達業者)」兼警備員である。特に駅馬車、また鉄道に乗り、駅馬車の貴重品箱(Strongbox)や鉄道車両の金庫(Safe)に収められた高価な荷物を預かった。

駅馬車のエクスプレス・メッセンジャーは、通常、馬車の運転台に、御者(右手で車輪ブレーキを操作するため、右側に座っていた)の左側に座った。1880年代のアメリカ西部において、ウェルズ・ファーゴで御者だけが乗った駅馬車は、貴重品箱を積んでいないことを示しており、「ロード・エージェント(road agents)」と呼ばれる盗賊にとってはつまらない目標であった。

ウェルズ・ファーゴのエクスプレス・メッセンジャーは、通常、短い銃身で12もしくは10ゲージの二連式ショットガン(またはソードオフ・ショットガン)を用いていた。これは、追いかけてくる敵に対して最も効果的な武器であった。それらの銃は、「メッセンジャー・ショットガン」や、より一般的には「コーチ・ガン英語版(Coach gun)」とも呼ばれた(この言葉は現在でも使用される)。これらの銃は貴重品箱や金庫を積んだ鉄道列車でも有効であり、ある程度、それらのガードマンにも使われた。

ライディング・ショットガン英語版(riding shotgun)」という言葉は、「ガンスリンガー(gunslinger)」と同様に、西部開拓時代のアメリカを題材としたフィクションで初めて登場したもので、1905年のアルフレッド・ヘンリー・ルイス『The Sunset Trail』[1]以降である。 人気があったテレビドラマ『Gunsmoke英語版』で使用された1954年頃までには自動車にも使われるようになった、「コーリング・ショットガン英語版(calling shotgun)」も参照[2]

脚注

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関連項目

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