パイドラー
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パイドラー(古希: Φαίδρα, Phaidrā, ラテン語: Phaedra)は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してパイドラとも表記される。
クレーテー島の王ミーノースとパーシパエーの娘。カトレウス、デウカリオーン、グラウコス、アンドロゲオース、アカレー、クセノディケー、アリアドネー、の兄妹。
アテーナイ王テーセウスの妻。テーセウスとの結婚の祝宴の席に嫉妬したアンティオペー(かつてテーセウスと結婚していたアマゾーンの女王)が、他のアマゾーンたちを引き連れて乱入し、命を狙われるが、テーセウスに助けられ、アンティオペーは殺される。テーセウスとの間に二子アカマースとデーモポーンとを生んだ後、テーセウスとアンティオペーの息子ヒッポリュトスへの恋をアプロディーテーに吹き込まれ、義理の息子を愛してしまう。しかし、その恋は実らず、恋文は焼き捨てられ、ヒッポリュトスに罵倒される。彼がテーセウスに訴えることを恐れ、自分の寝室の扉を破り、衣を引き裂き、ヒッポリュトスが暴行を働いたと偽りの訴えをした。テーセウスはこれを信じ、ポセイドーンに祈り、ヒッポリュトスは戦車に引きずられて死んだ。しかしその後、自分の恋情が露見したため、自殺した。
その名は「輝ける女」を意味し[1]、本来はパーシパエー、アリアドネー同様大地の女神だったと考えられている[2]。